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たまたま上司と外勤のついでにわたしの受け持ちの方を訪問することになった。使える制度はあるのにそれを拒否していてにっちもさっちも行かない、つながりにくい、福祉職がつい「困難ケース」と言ってしまいたくなる(もちろんそれは彼女のせいではない)ような人。この数ヶ月、彼女にまず嫌われないようにブチギレポイントを掴み、メリットになることを提供してつながりを細く保つのは結構神経を使った。どうにもならん状況を苦笑いでわたしに話す彼女を見て、事務所に戻る車内で上司は「彼女の支援はほぼ終わってるね」と言った。本当はすぐに何が言いたいのか察したけど、ちゃんと言ってほしくて黙っていた。「あそこまで関係ができてれば、あとは彼女がちゃんと決めるのを待つだけだよ」と続いた。苦しい状況にある人がたくさんいることについて、プライベートではつねに国に怒ってるけど、仕事ではいま目の前で起こっていることなわけで、自分の仕事に対してこれで本当にいいのか?と不安になるし、どこまでやればいいのかわからなくなることもある。べた褒めされるより、この「お前はもうしんでいる」みたいなコメントでただ状況を認めてもらえて、心底ほっとした。めきめきと調子に乗っていた異動欲が、やっぱ上司最高……!の気持ちで一瞬でしぼんでいった。